平成最後の大晦日

今日は平成最後の大晦日です。 あっという間に一年が経ってしまったと感じる一方、 年末特有の平穏な幸福感もあります。感謝に堪えません。
今年も多くのお客様に出会いました。創業支援、補助金申請支援、経営再建、WEB開発、製品開発など、多様な、逆に言うと専門分野があいまいな、一年だったと思います。
その中でひとつひっかかる案件があります。
粉末冶金の分野でよい技術を持ちながら、大手顧客へのサンプル納入の手前で事業化の壁にぶち当たったいる小規模事業者です。
私への相談テーマは資金繰りでした。
融資、補助金とも採用していただくにはしっかりした事業計画が必要である、という立場から助言させていただくとともに、公的融資をご紹介して、短期の資金繰りは解決したようでした。一応、相談案件としては完結したことになっています 。しかしながら、これで済むわけではないことも明らかです。先方からその後のご連絡はありませんが、どうしたものか思案しています。

粉飾決算と経営コンサルタントの財務分析

財務分析の教科書や研修では棚卸し資産回転率やら長期時系列推移やら色んな指標分析の手法を習います。
一方、私のような経営コンサルタントの現場では社長や担当者に単刀直入に聞いてしまいます。曰く、棚卸し資産の中身は何ですか?仕掛品の中身は何ですか?売掛金の中身は何ですか?といった調子です。
真っ直ぐに聞かれて、シラを切り通す人はまず居ません。ある程度の直感と仮説を持って、少し掘り下げて質問すれば、大体様子はわかってしまいます。核心に到達すれば、お互いじっと顔を見合わせて、おしまいです。傷に塩を塗るようなまねはしません。
先日も、30期目を迎えられるシステム開発会社で多額の粉飾に直面しました。難しい分析をしたわけでも、手間のかかる調査をしたわけでもありません。単刀直入に質問を重ねただけです。
新聞紙上で粉飾決算が話題になることがありますが、分析の本質は変わらないと思います。少し古い話ですが東芝さんの粉飾決算でも、見るべき人がある程度の直感と仮説を持って、然るべき人に質問していけば簡単にわかった話だと思います。

飲食店の経営改善

金融機関経由のご依頼で飲食店のご支援をしています。
初回ヒアリング含め計4回、1回2時間のご支援で経営改善の成果をあげて欲しいとのことです。
依頼先の営業成績は、開店当初の勢いが続かず、売上3割減のままここ数年推移しているとのことです。
飲食店なのでヒアリング前に一般客として夕食をいただいて見ると;

・整理整頓
・店員の活気、気配り
・メニューブック
・料理の見栄え、ボリューム、味

一見して改善点はたくさんあるようでした。
とは言えご支援の時間は限られます。
当方は、短期で成果がでやすく、わかりやすく、やる気を引き出す助言を心がける。
後は現場の皆さんに頑張っていただくことになります。
最終回を終えた時、やる気と改善の予感がしているかどうか?
当方の力量が問われるところです。