六次産業化・地産地消法に基づく総合化事業計画策定の為、福島県の養蜂事業者様をご支援しています。ご依頼事項は品揃え拡充の為にハチミツを使った加工製品を開発したい、とのことでした。
詳しくヒアリングすると、売上が低迷しており、品種によっては売れ残るハチミツがある、社員は真面目で丁寧に仕事をするが新しいことはやりたがらない、など、色々問題が出てきます。ヒト・モノ・カネはもちろん足りません。
一方、生産するハチミツ自体は農林水産大臣賞を受賞するほど高品質である、長年リピート購入してくれる優良顧客が存在する、など、強みもしっかりあります。
現場を見学させていただくと、巣箱や遠心分離機を始めとした道具や工程の管理・整理は十分とは言えません。品揃えを見ると、ハチミツのパッケージは昔からのシンプルなビン詰めで高品質な割に高級感がありません。
これらを総合すると、養蜂業といえども、製品開発の定石、マーケティングのフレームワーク、生産現場の5S改善など経営支援の基本要素が見事に適用できることがわかります。
しかしながら、最も重用なのは基本姿勢「主体を重んじる」、「善意である」、「一生懸命やる」、「明るく前向きに」であることも実感します。多少改善したとしても、腹に落ちる満足感につながらないと、結局は長続きしないからです。
幸い、支援先の皆さんは誠実な姿勢で聞く耳を持ち、「気づいて」くださっています。主体的改善の第一歩が始まっています。